どうも!小説好きのすけ(@SUKE_SUKE_2021)です。
貫井徳郎作品のおすすめをランキング形式で紹介します。
重くて後味の悪い作品が多い印象です。「鬱小説」と言われるほどです。
いわゆる”ぬくい”ってやつで、ライトな感じの作品だと”ぬくくない”とか言われます。
貫井徳郎作品のおすすめを知りたい人
貫井徳郎作品が多すぎてどれから読めばいいかわからない人
重いストーリーの小説が読みたい人
考えさせられる作品を探している人
貫井徳郎について
1968年東京生まれの小説家。
1993年、鮎川哲也賞の最終候補作『慟哭』でデビューしました。
2010年『後悔と真実の色』で山本周五郎賞、同年、『乱反射』で日本推理協会賞(長編賞)を受賞しています。
これまでに以下の作品で4回も直木賞候補に選ばれながらも、受賞には至っていません。
2006年『愚行録』
2009年『乱反射』
2012年『新月譚』
2014年『私に似た人』
貫井徳郎作品ランキング
5位 殺人症候群
あらすじ
警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チームは、現代の必殺仕置人らしく、また鮮やかに悪を葬り去るはずであった。しかし今回の彼らの標的は、被害者の遺族に代わって復讐を果たそうとする「殺人者」であった。
感想・おすすめポイント
3部作「症候群シリーズ」の第3弾です。「失踪症候群」「誘拐症候群」を読んでから本作品を読んでほしいですが、作品の面白さや完成度は「殺人症候群」がピカイチです。
気分が悪くなるレベルの暴力の描写があるので、苦手な方は注意です。
犯罪被害者の復讐、大切な人を守るために犯す殺人は罪か正義か?
考えさせられる作品です。
- 出版社 : 双葉社
- 刊行日 : 2002年1月1日
- 文庫 : 711ページ
4位 空白の叫び
あらすじ
「普通の中学生」が、なぜ人を殺したのか。世界への違和感を抱え、殺人を犯した3人の少年たちの心の軌跡を追う。
感想・おすすめポイント
貫井徳郎自身「僕はこの作品を書くために作家になったのかもしれない」と言っているほどの作品です。
文庫だとトータル1340ページの超長編ですが、その分、子どもたちの物語や心情がきちんと書かれており、話に引き込まれます。
終始暗くて救いのない感じが、なかなかに”ぬくい”です。
少年犯罪について考えさせられる傑作です。
- 出版社 : 文藝春秋
- 刊行日 : 2006年8月25日
- 文庫 : 414・471・455ページ
3位 灰色の虹
あらすじ
親しくしていた検事が自宅で何者かに殺害されたことを知った刑事の山名省吾は、7年前の殺人事件に関わった人々が次々と不審な死を遂げていることに気付く。
7年前、小さな運送会社に勤めていた江木雅史は、上司を殺害した無実の罪で逮捕・起訴された。暴力刑事の荒っぽい取り調べに屈し自白してしまったものの、決定的な物証はなく、状況証拠を積み上げただけの事件だったため、事態が好転することを願っていた。しかし、目撃証言が決定打となり懲役6年の判決が下された。控訴も上告も棄却され、打ちひしがれながらも服役を終えた江木だったが、出所した彼を更なる絶望が襲う。江木は、自分から全てを奪った者たちへの復讐を決意する。
感想・おすすめポイント
見に覚えのない殺人罪として懲役6年を科せられたら、復讐したくもなる。冤罪の引き起こす悲劇が描かれています。
唯一息子の無実を信じて疑わない母が偉大過ぎて感動しました。
辛い気持ちが残りますが、それが貫井作品の醍醐味です。
染谷将太主演で、ドラマ化しています。
- 出版社 : 新潮社
- 刊行日 : 2010年10月18日
- 文庫 : 549ページ
2位 慟哭
あらすじ
連続する幼女誘事件の捜査が難航し、窮地に立たされる捜査一課長。若手キャリアの課長を巡って警察内部に不協和音が生じ、マスコミは彼の私生活をすっぱ抜く。こうした状況にあって、事態は新しい局面を迎える。
感想・おすすめポイント
デビュー作です。まんまと叙述トリックにやられました。
あらすじもうまく書けないし、説明もできないので、読んでみて「そーゆーことーーーー!!!!?」ってなってください。
- 出版社 : 創元推理文庫
- 刊行日 : 1999年3月19日
- 文庫 : 418ページ
1位 乱反射
あらすじ
強風で街路樹が倒れ、側を歩いていた女性が押していたベビーカーに直撃する。止まらない血に動転する母親を様々な不幸が襲う。
不幸の原因はモラルのない市民の身勝手な行動。残された父親が辿り着いた真相は、法では裁けない「罪」の連鎖だった。
感想・おすすめポイント
結構分厚いので、読む前は少し圧倒されましたが、読後は長編と感じませんでした。
軽い風邪程度で夜間救急を利用する若者たち
ある病気により街路樹の診断を怠ってしまった業者
街路樹の伐採に反対した主婦たち
プライドから作業を中断した市役所の職員
飼っている犬のフンを片付けなかった老人
誰のせいで幼い命が奪われたのか。最後まで読んで確かめてみてください。
- 出版社 : 朝日新聞出版
- 発売日 : 2009年2月20日
- 文庫 : 600ページ
映画化されている『愚行録』はあまりハマらなかったです。
全て暗くて救いのない”ぬくい”作品になりました。未読の作品があったら是非読んでみてください!
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